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症状別アドバイス集

不安神経症の部屋・1999年

心からの悲しみは '99.12

フォーラムでは、癌にかかったお父様を持つ方と、お父様をなくされた方のやり取りが心を打ちました。このような気持ちをここで話し合うことは重要なことです。悲しいときに心から悲しめることがうれしいときには本当に喜べる心を作るのだと思います。
森田療法はまた現実の病に私たちがかかってしまったときに、どのような心構えを持てばよいのかを教えてくれるものだと思います。お二人のやり取りを見ながら、考えさせられました。

生の欲望と恐怖 '99.11

ここではさまざまな不安が述べられています。歯医者に行くこと(私も大嫌いで、恐怖を感じます)、乗り物に乗ること、自分の呼吸が気になること、そして父親に対する悩みなどです。われわれが生きていく上で不安、恐怖はつきものです。生きたいという欲望(森田療法では生の欲望と呼びます)があれば、その背後に恐怖があります。そこでは不安、恐怖に対してそれが生きる上で自分が引き受けていかざるを得ないものと覚悟することが大切です。不安から逃れたいと思えば思うほど不安はつのります。これが不安の逆説です。不安の対処には、まず不安を除くことではなく、不安を自分で作り出し、自分で強めないことを心がけることが大切です。

パニック障害(その2) '99.10

パニック障害を解決するためには、パニック発作やそこから生じる恐怖症をしっかりと自分で観察し理解することが大切です。薬物療法は必要ですが、そればかりに頼ると問題は解決しません。やはり不安に対する心の態度をしっかりと作ることが重要です。
フォーラムでは、人間関係にまつわる感情について述べられました。過去から現在までわれわれはさまざまな感情を体験し、特に傷つけられた感情体験は、いつまでもその人を苦しめます。その解決は時間をかけて、「今ここで」の生活を充実させるしかないように思います。そこから違った過去、今までと異なった人間理解が出来てくるようです。

パニック障害 '99.9

昨今とみにマスコミでも取り上げられるパニック障害。現に多くの皆さんが悩んでいます。森田先生が外来での治療でもっとも得意としたのが、この発作性神経症(いまでいうパニック障害)です。森田療法を学ぶことで得ることが多いはずです。そして一つだけ付け加えますと、恐怖突入という言葉があります。これは、ただ闇雲に恐怖に突入するのではなく、その恐怖の直面し、恐怖に漂い、そして恐怖をそのまま受け止めていく心の器を作っていくのです。つまりその人が成長するためには必要なことだと思います。

症状を持ちながらも.. '99.8

症状が出たことに落ち込んで、行動したことを後悔する−これは森田療法を実践すると必ずぶつかる壁です。行動は症状を打ち消すためのものではありません。このように症状を持ちながら行動すること自体が自分を成長させていくものと理解してください。症状を持ちながら、それをそのままにしながら、何かに取り組めるということは確実にその人の成長につながります。

不安を受け止める心の器 '99.7

自分の不安を行動と切り離せるようになったということは、結局不安をそのまま受け止めていけるようになったその人の心の成長であると私は考えています。これは単に不安に耐えることだけでもなく、行動することだけでもなく、不安を抱きかかえるこころの器が大きくなってきたことを物語ります。

態度の変化が大切 '99.6

不安神経症でつらいのは発作そのものよりも、発作を恐れ、人前で取り乱すのを恐れ、そのようなことが自分の弱点、欠点だと悩むことです。それが発作への予期恐怖となり、苦手な場面を回避し、世界を狭めてしまします。
つまり症状を解決することは、症状そのものでなく症状に対する態度、それは人生に対する態度と同じですが、それが変化したときに変わっていくものだと思います。

不安を受け入れること '99.5

不安にとらわれ悩み、すべてが悲観的で安心できる場所がない...森田の世界にその場所があるのだと思います。
確かに、われわれが苦しいのは、悩むこと自体でなく、その悩みの解決が見出せない場合です。森田は確実に自分がどのようにとらわれ、自分で自分の悩みを拡大していくかを教えてくれます。そしてその悩みの本質的解決は不安を取り除くことではなく、それを受け入れると共に、自分の本来の欲望の発揮であると考えます。

体の症状で悩んだら.. '99.4

身体的症状についてのつらさが述べられています。身体的症状の場合も「なすべきことをなす」でいいのだろうかと不安に感じられているようです。もちろん身体的症状があった時には、それに見合った身体の病気があるかどうかが問題です。それがなければ、今までと違った角度で考える必要があるでしょう。私たちの心と体は私たちが考える以上に密接な関係があります。では身体的症状をどのように受け止め、自分なりに付き合っていったらよいのでしょうか。心と体を自分の体験の中でつなぐものが行動、生活の中での目的にそった行為です。行動を通してそのような身体的、より正確に言うと、心身にまたがる症状の変化を体験できるのです。それと共にいかに自分の体と心が密接につながっているかを実感でいると思います。そこから身体的症状を持ちながら生活する上でのヒントが得られると思います。

行動すること '99.3

不安神経症で悩んでいる方が次第にそれを克服して、さらに一歩ステップアップを望む時に森田療法は確かに役に立つでしょう。このフォ−ラムに思い切って踏み込んだこと自体が、このような踏み込みが変化をもたらすことと思います。不安を自分のものとしてどのように付き合い受け止めていくか、私たちの人生の課題です。その取り組みから私たちの生き方が見えてくるのです。フットワ−クのよさが鍵ですね。

症状の自己理解 '99.2

「森田療法では症状の話はそれを拡大するので、なるべく避けるようにといわれ悩んでいる...」。私は、最初症状をきちんと伝えてもらうようにします。なぜならば悩んでいるとき人は症状のことで頭がいっぱいになり、そのことをいうなといわれても困ってしまうからです。そして症状を話しあうことから自分がどのように症状にとらわれているのか、自分で自分の症状を強めていないか、などを理解してもらうようにします。症状をきちんと客観的に見ることは、自己理解の第1歩です。そこをまず理解しないと、次の現実の生活への踏み込むという段階さらには不安の受容という段階に行きません。ざっくばらんに発見会などで自分の悩みを伝えて、自分のことをしっかり理解するようにしてみたらいかがでしょうか。「森田の本を薬のかわりに」。お薬を飲んでいる方も、森田の本を読むことで勇気が出て、薬を減らすことが出来るかもしれません。ただし薬を減らすときには、担当のお医者さんに相談してから、試みてください。

良き理解者が世界中に.. '99.1

このグル−プでは、海外在住の方とのやりとりも盛んに行われており、まさにインタ−ネットは世界をかけるというわけです。海外での限られた情報、手段でもインターネットを通して得ることは多いと思います。世界のどこかに自分の悩みの理解者がいて、必要な情報を提供してくれるという安心感は何物にも代え難いと私は思います。

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