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克服体験談

強迫性障害4

私が神経症を克服するまで

(疾病恐怖(何でもうつ病と結びつける))
南 蓮(仮名)30代・病院受付(体験フォーラム会員)

うつ病への恐怖

私が岡本記念財団の体験フォーラムにたどり着くまで、自分が神経症を発症したと感じてから約20年の月日が流れました。

まだ成人を迎える前から自分が自分じゃない感じから始まり、友達がうつ病で自殺未遂をしたことから「私もうつ病になったらどうしよう」と悩み続け、少しでも症状が当てはまると、この世の終わりみたいに絶望して……。毎日不安でいっぱい……。私は何のために生きているんだろう……。

心の中は出口がないトンネルにいるみたいでした。

疾病恐怖でうつ病が怖かったのですが、そのころは例えば「あなた、なんだか痩せたね」と言われるとイコール「あなたうつ病じゃないの?」と、今思えば完全に被害妄想でとても苦しかったです。

おまけに対人恐怖にも見まわれ、友達と会うことさえ怖い日が続きました。

インターネット掲示板との出会い

そんな私がこの体験フォーラムと出会えたのは去年の冬でした。

インターネットで自分の病気を探っていくうちにフォーラムの存在を知りました。藁にでもすがる思いで入会させて頂き、管理人さんには不安でいっぱいだった気持ちを受け止めて頂いて、道しるべを教えて頂きました。本当に感謝しています。

そしていろんな先輩方から暖かい励ましを頂いて力をたくさんもらいました。

さて、私が実践したことですが、とにかく暇なときは克服体験や過去フォーラムを読みました。そして「これは!」と思うことは自分の物にして実行しました。例えば、管理人さんがよく「あせらず、あわてず、あきらめず」とおっしゃっていましたので症状が出て不安な時は自分に言い聞かせて、感情よりもその時何ができたかの行動に心の重点を置きました。

もちろん、何十年もつきあってきた思考回路なのでそう簡単には変わってくれません。時々、不安に押しつぶされそうになりながら、精神的にも辛く「私は治るのだろうか?」と悩みました。

日記を書いて気づいたこと

そんな私を管理人さんが「日記を書いてみたらどうですか?」と言って下さり正直「日記を書いて何が変わるんだろう?」と思いましたが「どう効果があるか分からないけどとにかくやってみよう。やるしかない!」と思い今年の2月頃から始めました。

日記を書き始めて、私が感じたことは「頭の中はこんなに悩みでぐちゃぐちゃなのに、これだけの仕事は出来ている」でした。

私は総合病院で内科の受付をしています。仕事内容は受付だけではなく、検査や入院の予約、患者さんの動きを把握したり、時によっては一歩間違うと重大なミスに繋がるようなこともあり緊張がゆるむことはあまりありません。だけどそのころの私は離人症はあるし、対人恐怖はあるし、疾病恐怖はあるし……。

実際に人が話す内容を理解できないこともありましたが、そんな時は「あるがまま、あるがまま」と現実の自分を認め「今を生きてないから、症状が気になるんだ!今今今だ!」と目の前の事に全神経を集中させました。うまくいく時ととらわれでうまくいかない時とありましたが、うまくいかない時は「こんな時もある。生身の人間だもん」と自分を責めず「頑張っているよ!私」と自分を褒めるようにしました。

そうしている内に、私の人生をめちゃめちゃ(?)にしていたはずの症状がいつの間にか気にならなくなってきました。気がつくと神経症を発症する前みたいに普通に日々を送れるようになっていました。とはいってもここまで来るまでに、あまりにも焦ってもう何もかも投げ出したいときもありましたが、そんな私に管理人さんは「それで良いのですよ」とおっしゃって下さいました……。必死になっている私の気持ちを分かって下さっている……。

その時、心からホッとしたことを覚えています。

神経症を通しての学び

このフォーラムには症状は違っても、みんな何かしらの不安を抱えて克服したいと思っている仲間がたくさんいます。

私も最初は自分の事をさらけ出す恥ずかしさがありましたが、自分から、症状から逃げたくなかったから、思うことを何でも書いてきました。今はそうして本当に良かったと思います。神経症にかかったことで自分の弱さにも気づけたし、自分がどう生きていきたいかを真剣に考えることもでき、なにより人の気持ちを思いやれることができるようになった気がします。

子育てにしても、私は4人の女の子の母親ですが、神経症にならなかったら自分の理想ばかり子供に押しつけて子供を苦しめてたんじゃないかな……。今はその時子供がどう感じているか、この子のためにはどんな言葉をかけてあげたらいいか……とか心に重点を置くように考えながら育児をしています。

神経症は本当に辛いです……。だけど、素直にアドバイスを実践していく内に確実に変わり始めます。すぐには効果はないかもしれない……。だけど信じて実行することで必ずプラスになるし、神経症が治ったときには、治った喜びだけではなく自分の人生が豊かになる物の考え方が大きなおまけとして付いてきます。今は遠回りだったかも知れないけど、神経症になって良かったと思います。だから……あせらず、あわてず、あきらめず、今を意識して行きましょう(*^_^*)

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