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神経症を治す〜神経症(不安障害)は、何故起こるのか?

神経症になりやすい性格背景

神経症の発症にはある程度、遺伝的な影響もありますが、より重要なのは性格的要因です。これは森田療法を創始した森田正馬が提唱した性格的要因です。

第一に内向的で自己内省的、第二に小心、敏感、心配性、小さな事にくよくよしやすい、第三に完全主義、理想主義、負けず嫌いなどの特徴があります。

つまり、弱気な要素と強気な要素をあわせ持った性格であるため、強気な自分が弱気な自分を許せず、心の葛藤を引きお起こしやすいタイプといえるでしょう。

神経症の人の基本的な性格特徴は、次の4つになります。

(1)自己内省的、理知的、意識的である
  • 長所…反省心が強く、まじめで責任感が強い。
  • 短所…自己の心身の現象を細かく分析し、わずかの弱点・欠点をも過大視し、劣等感をいだく。観念的理想主義。
(2)執着性が強い
  • 長所…ねばり強く、忍耐強い。
  • 短所…物事にこだわりやすく、融通がきかない。
(3)感受性が強く心配性
  • 長所…こまかいことによく気がつき、人の気持ちを思いやる。
  • 短所…不安や苦痛に過敏となり、取り越し苦労する。行動は消極的、タイミングを失う。
(4)欲望が強い
  • 長所…向上欲・完全欲が強く、努力を惜しまない。几帳面。
  • 短所…完全主義に陥りやすく、不完全に悩む。

また欧米でよく知られている神経症傾向としては、何か困難なことがあった時に敏感に反応する傾向で、自分の感情をコントロールできない、ストレスへの対処が下手だとする特徴があります。
その他、不安に陥りやすいこと、怒りやイライラ、抑うつ的などを経験しやすい事も挙げられます。あるいは恥ずかしい、ひやかしに敏感で、劣等感をもちやすい。衝動的で、欲求が強く、怒りをコントロールしにくい傾向があるといわれています。

基底には不安感情がある

神経症には様々なタイプや症状がありますが、共通しているのが「不安」という感情です。そのため、不安は神経症の基底感情といわれる事があります。この基底感情である不安と、その人の不安に対する不適切な対処とがあいまって、さらに不安がつのり、様々な症状が固定化したのが神経症です。
また神経症の症状は、普通、健常者が体験するような現象と質的な隔たりはありませんが、その強さや持続時間が際立っています。
例えば不潔恐怖の人なら、何時間も手を洗うとか、確認恐怖であれば、何度も鍵をかけたか確認する等、日常生活に大きな支障をきたしている場合、神経症の障害であると考えられます。

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